細やかに観察して、深く洞察し、大きくひらめく。
そんな園長先生との日々です。
12月に入ったある日。
保育園にお迎えに行くと草鞋(ワラジ)がたくさん届いていました。
「ひとつ500円。明日からこれで通園してください」。
小僧さんも新趣向に大喜び。
ゴムをつけてあげたら、小さな足でもパタパタとよく歩きます。
ナカノさん、マオちゃんに続いて、素足に草鞋の話題です。
―園長先生、どうして草鞋を履かせようと思ったんですか?
「こどもたちが足首と足の指を十分に使えていないのよ、とても硬くなっている」。
「靴を履いて5本の指を固定して平らなアスファルトばかりを歩いているから硬くなってしまうのね。ロールマットでのマッサージなどでこちらも努力するけれど、本人たちが毎日草鞋を履いて歩いていたら自然と柔らかくなるのではないかなと思ったのよ。実際、履いて歩いていると5本の指がしっかり開いているよ」。
―足の指と足首が柔らかくなると体全体の動きがしなやかになるということ?
「そうそう。だから赤ちゃんの時にたくさんハイハイをして、自然に立ち上がって歩けるようになるのがいいのよ」。
「それから、足の指を使うと脳に刺激がいくでしょう。全ての指を使うことで脳の色々なところが刺激されて、しなやかに働けるようになるのよ」。
―脳がしなやかに働くということは、しなやかな心を育てることですね!
園長先生の『ひらめき!』はとても面白い。そこに至った理由や、実践の意図を探ってみるともっと面白い。
だから私はマングースのように噛みついてアレコレ質問し、『園長小噺』のブログに登場していただいています。
『ひらめいた!』時が実践の時。
それは真冬に草鞋だったりもするわけで、そこがちょっと芸術家っぽい感じがします。