しんこきゅう

2012年6月9日 / しんこきゅう

二人と三人

 

 

4月の安曇野旅行で、地元在住のお母さんと友達になりました。

数年前に安曇野へ移住して、女の子を育てているKさん。

6月に再訪すると、Kさんは穂高駅まで迎えに来てくれて、烏川渓谷緑地へ連れていってくれました。

 

透明の水、若葉の季節、河原には春の草花が咲いて、小さな楽園です。

Yちゃんは2歳11ヶ月。

小僧さんは2歳7カ月。

いい遊び仲間ができたね!

 

河原で楽しく遊んでいましたが、トラブルが勃発。

小僧さん、拾って大事に持っていた木の棒をYちゃんに取られてしまいました。

「かえちて」とお願いしても返してくれない。

別の枝を持ってきて、取り換えっこしようと提案しても応じてくれない。

 

そんなことがあってから、しばらくして。

河原にしゃがんで何やら砂いじりをしていた小僧さんは、1メートルほど離れたところにいたYちゃんに向かって、砂を投げ始めました。

最初はかからない程度に。

Yちゃんピタリと動きが止まります。

またかける。

体にかかった。

「いやだ!」

もっと強く投げる。

顔にかかった。

何度も顔にかける。

 

とうとうYちゃんはママのところに駆けいって泣きました。

小僧さんは私のところに駆けてきて、これまた「わーん」と大声で泣きました。

 

夜寝る前に聞いてみました。

「どうしてYちゃんにお砂をかけたの?」

「だってね、あのさ、Yちゃんが棒を取ったから」。

「そうかー。そうだったのかー」。

 

東京へ帰ってきてから、園長先生とお話ししました。

「そこまで怒っていると思わなかったんですよね」。

「そりゃあ怒りますよ。そういう時には『これはゆうたろうの大事大事なのよ。とっても大事だから返してあげて』って大人が味方してあげるべきですよね。二人で遊ぶ難しさですよね」。

 

実は私、小僧さんが棒を取られて「うえーん」と訴えてくると、

「ママに言っても無理だよ。Yちゃんにお願いしなよ」と。

小僧さんが何か取られて困っていると、大体こういう対応が多かったのです。

 

「二人で遊んでいる時と、三人で遊んでいる時とでは、大人が介入するタイミングが違うんです。昨日はみんなで多摩川に行って、こんなことがあったんですよ」。

 

多摩川の河原で遊んでいたら、小僧さんがテニスボールを見つけました。

小増さんはそれを大事に大事に持っていました。

それをYくんが奪ってしまった。

小僧さん、取り返したくて追いかけまわすのだが取り返せない。

泣きながら追いかけるのだが、安曇野旅行の疲れもあって取り返せない。

しばらくすると。

なんとKくんが走ってきてYくんの腕をつかみ「これはゆーたろーの!」とボールを取り返してくれた。

Tくんも寄ってきてYくんに「め!」とお説教。

 

大勢で遊んでいるとこういうことが起こるのだそうです。

 

ただ、Yくんは大泣きです。

すると小僧さんとしては、自分が悪いことしたかなとうろたえる。

このボールを僕が持っていていいんだろうか?とちょっと心配顔になる。

Yくんはますます激しく泣く。

 

園長先生が入ったのは、このタイミングなのだそう。

「これはゆうたろうの大事だったんだよね。だからYくんが取ったら、それは違うよね」。

と道理を説くわけです。

「まだこの年齢でそこまで理解はできないんですけどね」。

 

ちょっと難しい。

でも、「だめでしょ!」って言うのではなく、「これは○○くんの大事なんだよー」(=○○くんの気持ちをわかってねー)という伝え方って素敵ですね。