しんこきゅう

2012年11月10日 / しんこきゅう

『自律』についてもう少し

先日『自律』ということについて書きました。そして最後にこんなことを書きました。

「こうしたい!」とか「これは面白い!」とか、「あそこまで頑張ろう!」というような気持ちが自然に湧きあがってくるかどうかがとても大切なのですね。

心の中の『泉』を、日々育んでいるのだな。

このことについて、もう少し詳しく書いてみたいと思います。

親子の触れ合いが『自律』を育んでいくのだ、というとても大切なお話しです。

 

 

この春以降保育園から、「親子の触れ合いをもっと、もっと」とのメッセージが送られてきます。「朝早く登園して、子供たち(自分の子供だけではなく)と一緒に過ごす時間を作ってください」。

それは先日の運動会でもテーマになっていて、今年は親子参加の種目が随分多かった。

以下は園長先生との、保育園ノートでのやりとりから。

私の質問「これは時代の流れとして、親子関係が薄いということを感じているのでしょうか?」

園長の回答「個人主義というか、視野が狭いというか、生活に(時間的な)ゆとりがないというか、この時代に子育てと社会人、家庭、母、父、夫婦を両立する大変さというか。

子供に期待が大きいというか。間違いがどこにあるのか?

とにかくここ5~6年の姿です。無償の愛で子供を抱きしめていますかと言いたいところです」。

 

 

翌日のノートでは、この親子の触れ合いと『自律』との関係について深く掘り下げて質問してみました。

園長「『自律』とはすべての能力が一点集中して成立すること。(年令で違いあり)。

脳の働きにより子供たち、いや人間は活動していますが最終的なところ、『一点集中』は前頭葉に関係ありかなと考えています。0歳児、生まれた赤ちゃんの前頭葉はほとんど発達していませんが、向き合い、信頼、楽しい興奮などの経験から、人から人間に人間らしさが育つと考えます。

その点から、向き合って、愛してあげて安心させて信頼関係を作ってあげて、次に自信からまた意欲へとつながりますよといつもお伝えしてるのです。

何かの課題に取り組む際、楽しみ方や、共に力を合わせる気持ち、自信や意欲や工夫などが自然と湧き出てくるという、過程が大切と考えています」。

 

 

この考え方は、周りから課題を与え、強制的に取り組ませてできるようになる、ということとは全く違うこと。

改めて。子育てとは、子供の心の中に力強く豊かな『泉』を育てていくことなのだなあ。