3月の頭には娘の通う園で
1年間の育ちを発表する会があります。
去年の会では、クラスの中で誰よりも
楽しそうに元気に歌って踊って、
周りのお母さんたちも思わず微笑んでしまうほどの
張り切りっぷりだった娘の姿を見て、
夫も私も新鮮な驚きを隠せませんでした。
今まで彼女がそうだってしらなかったから。
たくさんの人(大人)の前でも物怖じしない。
普段通りに振る舞える。
ピアノの音が鳴ると思わず身体が動いちゃう。
踊る(手遊び)のが好きーーー。
歌うこと、小さなピアノを弾くことは
普段から目にしていますが、
こういうことって、それを発見できる場がないと
なかなか親は気づけないものなんだなぁと
考えたことを思い出します。
今年の娘はというと、歌、踊り、リズムまでは
去年同様。かと思ったら、
その後明らかに気持ちが急降下
しているのがわかりました。
ひとりで席に戻って肩を怒らせながら
何やら不満そうにしております……
あれ?どうしたんだろ?
ここで園長先生が娘の名前を呼び話しかけます。
「そうか。だいじょうぶだよ、
『むっくりクマさん』は止めようね。
ゆうかちゃん(担任の先生)、何をしようか?
みんな、何ならできるかな?」
「『メリーさんのひつじ』にします」とゆうかちゃん。
先生が椅子に座っている娘の側で耳打ち。
さらにどんな魔法の言葉をかけてくれたのか
わかりませんが、
娘は立ち上がってみんなと手を繋ぎ
メリーさんのひつじのステップを披露できました。
さてさて。どういうことかというと…
当初娘のクラスは歌と手遊び、リズムの後に
むっくりクマさんという
寝ているクマさんを起こす役とクマさんの役の
2手に分かれて、
クマさん役が追いかけられて、
今度は反対の役をして…という
集団遊びの発表を予定していたそうなのです。
しかし、娘はクマ役で追いかけられるのが
すごく嫌で泣いてしまうらしい
(追いかける役はOKらしい)。
本番ではうまくいくかな〜と思っていたけれど
やはり明らかに嫌がっていたので、
その場で急遽違う遊びに変更してくださった
という事情だったのでした!
なんと!園の姿勢の柔軟さと
こどもたちへの想いと信頼に感謝。
なかなかこうはできないと思います。
臨機応変に対応できるのも
1年間こどもたちがたっぷり遊び続け
土台がきちんとあるからこそ、で
Aが難しいなら普段遊んでいるBからZまで
どれにしようか?じゃ、Fで!
そう育っているこどもたちも凄いと思います。
もしもむっくりクマさんを楽しみにしていた
お友だちやご家族がいらしたら
申し訳ないと思いつつ…
ある意味去年と同じく、
物怖じせず、きちんと自己主張した娘が
頼もしく思えたことも事実です。