先日、とあるイベントに娘と出かけました。
昼寝せずだった娘は最後の最後で充電切れ。
もう足も覚束ない半寝状態の13,5kgの娘を抱っこし、
いつもより多い私物、簡易チェアなどを持ち、
舗装されていない道、しかもかがり火しかない
暗い道を駐車場まで戻ることになりました。
未舗装の道を汗ダラダラ、ふぅふぅ言いながら進むと、
車が通る舗装道路に出ます。
ぶつかったところはちょうど信号がないため、
迂回して駐車場に戻らなくてはなりません。
だけどもう腕はぷるぷる、
滴り落ちる汗で目が染みるし、
妊婦なのもあって重い物を持つのにも限界がある。
というわけで、立っていた警備員さんに、
「すみません。ちょっともう限界なので
ここを渡せてもらいます」
と言って、車が来ないのを確認して
道路を横断してしまいました。
渡りながら申し訳ない!と思いつつ…。
そうしたら後ろからその警備員さんの
大きな大きな独り言が聞こえました。
「勝手に死ねよ、ばかやろう!」と。
恐らく私に向けられた言葉でした。
あまりにも驚いた私は
反対車線の歩道に着いてから
その方を大声で呼んでみたのですが、
車の音と他の帰り客の方の声にかき消され
耳に届かず、真意は確認できませんでした。
最初は警備員さんに怒りの感情が湧き、
言葉の暴力とさえ思ったけれど、
もっと話しは根っこのほう。
「男女」とか
「出産経験あり、なし」とか
そういうことにいきついてしまうのかな、
と思ってきました。
私自身、自分が妊娠し、出産するまで
こんな世界があるとは思っていなかったから。
経験してみないとわからない、
想像以上に野性的な世界。
光と影の世界。
これをわかれと言うのは違うだろうし、
わかってもらえるものでもない。
でもこう思いました。
母親というのは簡単に弱者になりうる、って。
警備員さんを嫌な気持ちにさせて
あんなことを言わせたのは
私の行動が原因。
今はあの警備員さんに申し訳なかったな、
という気持ちです。
それと同時に、私は世のお母さんたち側に
いつも立っていようとも思います。
相反するようですが、
そんなふうに思った、
ある夜の出来事でした。