新しい日々ー移住ノオトー

2013年10月3日 / 娘のこと。

こどもの絵について。

 

 

 

こどもは模倣がうまいなぁと思う。

お母さんのおしゃべりの真似をし、

お父さんがボールを蹴る姿を真似し、

1歳年上のお姉ちゃんのケンケンパを真似し、

そうやって大きくなっていく。

 

 

だけど絵の世界は自由!

描きたいものを好きなように描く。

好きな大きさで描く。

手がなくても、耳が空中にあっても、

それがその子の「今」。

絵にはその子の心理がある。

と、聞きかじっていたのもあって、

例えばこどもに

「●●の絵を描いて」と頼まれても、

何かしらの理由をつけて

絶対描かずにきた。

だってこどもは模倣がうまいから、

大人が考える正解の絵を

一度でも教えてしまうと、

そればかり真似するようになってしまう。

大人は真似した絵を見て、

あらー上手ね。よく描けたわね。

などと言ってしまって、すると

もうその子の絵の世界はぐーっと狭まって、

自由を描く場が、空想の世界が、

なくなっていく気がする。

でもこどもにとって

絵がどんなに大切なものか、

を知らなかったら

そうしてしまうのはしょうがないとも思う。

だから少しでも多くの大人に

知って欲しいなぁ。

絵はこどものメッセージなのだそうだ。

 

 

実は娘にもそんな場面があって、

彼女にお手本の絵を描いてくれた人がいた

(もちろんその方には悪気はない!)。

こどもが好きそうな、

とってもかわいくて上手なうさぎの絵。

だけど娘はそれから2,3日、

その方が描いたようなうさぎの絵しか

描かなくなってしまった。

もうぜーんぜん彼女らしさの欠片もない絵。

またそんな背景があるとはつゆ知らず、

娘の描いたうさぎを褒めてくれた方もいたので、

そうなると彼女は褒められたくて

またひたすらうさぎばかりを描く。

と、そんな具合。

どの大人の方にも悪意はないし、

娘のためを思ってしてださったことであるから

ありがたかったと思っている。

だけど初めての経験に、

私は正直ちょっとだけ焦った。

どうしようかなぁと思いながらも、

とにかく娘に好きなだけうさぎを描いてもらい、

描き上げたうさぎの絵を見せにきても

褒めもせずけなしもせず、いた。

で、しばらく経った頃に、

うさぎの絵もいいけれど、

いつもあなたがいつも描いているような

絵もとっても素敵なんだよ、

というようなことを

さりげなく言ってはみた。

さて…。

 

 

気づけば、

娘はうさぎの絵は描かなくなっている。

それどころか、

今の娘の絵は最高に面白い!

大きなわら半紙からはみ出さん勢いで

パパ、ママ、自分、赤ちゃんを

描いている。

絵はちょうど「頭足人」の時代。

パパの丸が一番大きくて、

赤ちゃんのが小さい。

ときどき大人はメガネをかけているらしい

(確かに夫は伊達メガネ、

私はサングラスをかける)。

夫の顔(頭)半分からは

無数の長ーいヒゲ。

私の口はだいたい大きく開いている

(口出しし過ぎ!の象徴なのである…反省…)。

首と顎にも興味を持ち始めているようだ。

 

 

絵。

たかが絵。されど絵。

こどものことが知りたかったら、

絵にこそ自由を。

(もしTVやDVDでアニメを観ていたり、

キャラクターものに囲まれていたら、

よーく考えてあげたらいいと思う)。

こどもに●●の絵を描いてと頼まれても

描かないのも優しさ、

と私は思う

(こどもは意地悪!と思うかもね)。