新しい日々ー移住ノオトー

2014年8月11日 / 思い。

不平等の喜び。

 

 

こちらに移り住んでから

一番台風らしい台風ハローンが

宮崎を通り過ぎ、

夏らしい天気の

松林ではツクツクボウシが鳴き始め、

もう夏も終わりに近づいたのかと

ノスタルジックに思ううちに夜になった。

遊び疲れて珍しく昼寝から起きずに

眠り続ける長女の隣で、

私は次女をいつもの時間に

いつものように眠りへと誘う。

ぼんやりと空を見上げると

信じられないくらいのまばゆい光!

今年一番大きく見えると言われる

満月(スーパームーン)だ。

 

 

 

 

最近、自分が女でよかったなぁと

やっと思えるようになってきた。

自分の性別を可愛がれるように

なってきたという感じだろうか。

いやぁ、時間がかかった!

ずいぶんとかかった!

 

 

 

年子の弟とあまり上下関係もなく

男女の差もなく

育ってきたようにも思う。

でもその分、所々で生じる

男の子なら許されること、

女の子らしいこと、

そういうことに直面すると

「何故?」「わからない…」という思いに

さいなまれることがあった。

例えば、知識をもつ前に

ある日突然やってきた生理とか、

知らない人に変なことを

されそうになったこととか。

女であることを、

ポジティブではなく

ネガティブに捉えざるをえない体験で、

女の私感が始まってしまったように思う。

長い髪だったことはほとんどなくて、

小学生時代からボーイッシュだったなぁ、

見かけも趣味も。

ジェンダーという意味においても

細々と考え続けてきた。

恋愛の対象は男性だし、

女であることはまぎれもない事実として

わかっているのだけど

理不尽さみたいなものが

どことなくつきまとっていた、

とでも表現したらいいのか。

 

 

 

そんな私が母になることになり、

2回の出産で大い思うことがあり、

最近では自分の身体の真ん中にある

「子宮」のことばっかり考えている。

“ばっかり”って大袈裟かな、

でも遠からず、かな。

宇宙の話しをよくしてくれる夫と

宇宙にいたらしい長女に囲まれ、

子宮という宇宙を感じ始めることができた。

自分の身体には宇宙があって、

それがお空の宇宙と繋がっている感じ。

うーん、文章だけ読むと

怪しい宗教のようだけど、

でもシンプルにそんな感覚が

最近しているのだ。

それから長女が宿り、次女が宿って、

その後ぽっかりとお腹に

空間が残ってしまっていて、

お腹が住人を失って

寂しがっているような感覚がある。

見た目もそんな風に見えるから不思議だ。

お腹が元気のない表情をしているのだ。

ゆっくりとでもいいから

自分の身体にきちんと戻ってもらおうとは

思っているけれど、

もしかしてこれは

私の中の女ってヤツが

意味合ってそうさせているのかなとも思う。

 

 

 

不思議なもので

男女は平等でしょ!と思っているの私の方が

男女違うんだから

と言い訳に使うことがあったり

男女の違いを恨めしく思っていた。

ところが今は、「男女は不平等」と思う。

だって身体の中身がぜーんぜん違うんだもの、

平等なわけがない。

違うから面白い。

違うから喜び合える。

 

 

 

今宵は月光浴をしながら

久しぶりに夫とふたりの夜ご飯。

食べ終わってデッキでのんびりしていたら

20時、長女が起きてきた。

3人で月の光を感じて

星を見て、飛行機を見て、早めに寝る。

ああ、いい1日だったな。