11月26日、宮崎で森のイスキア主宰、
佐藤初女さんの講演会が行われました。
我が家は3人揃って申し込み。
講演の途中で娘が筆記具をどこかへ持って行ってしまい…
初女さんのお言葉をiPhoneで打ち込みながらメモをする、という
ローテク人間にとってはテンテコマイな事態になってしまいました。
そんなわけで、脆弱な書き取りではありますが、
あまりにも素敵なお話だったので、その一部をご紹介したいと思います。
まずみなさん、佐藤初女さんをご存知でしょうか。
龍村仁監督の映画「ガイアシンフォニー(地球交響曲)第二番に出演され、
一躍脚光を浴びられました。
1992年に初女さんが青森県岩木の山麓に開かれたのが「森のイスキア」。
全国の悩める人々が、初女さんの心のこもったお料理と
癒しを求め訪れる場所です。そこで初女さんと生活を共にします。
特に初女さんが握るおにぎりは、食べたヒトを幸せにする
不思議な力があるそうなのです。
つい先日90歳になられた初女さん、
国内外の講演にも変わらず精力的でいらっしゃいます。
この講演は
「今だからこそ伝えたい大切なこと」がテーマ。
忙しく慌ただしい日常に加え、3.11以降はさらに気にすべきことが増え、
本当に大変な時代、世界になりましたね。
日々を乗り切ることに精一杯になり、大切なことも見失いがちです。
そんな大人に向けての初女さんの言葉です。
言い回しが違っているところも多いと思いますがお許しください。
「“今”を見ることが大切です。今ほど確実なものはありません。
先ばかり見てもしようがないですね。
今の事実をまず認めないと、先には進めません。
認めることで、人は進歩できるのです」
「命は感謝。
よくこどもを作りたい、作りなさいという言葉がありますが、
間違っているますね。命は神様からのプレゼントです。
それから出産のときが誕生、のように思われていますが、
おなかの中にその命が宿ったとき、そのときが誕生ですよ。
だから胎内にいる赤ちゃんとの生活は素晴らしいのです。
感謝の気持ちでいることです」
「私は、今日はこのレシピでこの料理を作ろうと考えて
料理はしません。今日仕入れた食材を見て、
どうすればおいしくなるのかなと考えます。
どの方法が一番おいしくなるのか、食材を生かす料理をします。
野菜は何も言いませんから、
こちらがきちんと考えてあげること」
「なんでも丁寧にするのがいいですね。
たとえば皮むき器。私は使いませんね。
皮むき器を使うと変な筋が残ったりします。
何より、私はなんでも擬人法とでもいいましょうか、
自分がもし野菜だったら、
皮むき器で力任せに皮を剥がれるより、
包丁で丁寧に剥かれたほうがうれしいと思うのです」
「大人の生活そのままに、こどもには伝わります。
大人を見て、こどもは実践します。
一緒にすることも大事ですね。
特別に教える必要はありません。
こどもは黙っていても、大人のすることを見ているものです。
だからまず大人が考えて生きることです」
「体験ほど尊いものはありません。
教えなくても自分で感じることができる。
そして確信に繋げていくのです」
「落ち込んでいるとき。
そこから這い上がりたいときは、
手を使ったことをするといいですよ。
いつもはやらない手のかかることをしてください。
そうすれば、自然にいつもの自分に戻っていきます」
「いつも出会いに感謝しています。
出会いなくして前に進むことはできません。
出会いで人は結ばれ、解けて、輪になって行く。
心を合わせて、よき社会を作っていきたいものですね。
出会いを大切にすれば未来は開かれるのです」
「好き嫌いせずに食べてきたから、長生きなのかもしれません。
生きることは食べることです。」
さぁ、これは初女さんのお言葉のほんの一部。
今を大切に、丁寧に暮らし、生きていらっしゃる初女さんによる
講演会、今年はあと1回、東京で開催されるようです。
気になる方はぜひお問い合わせしてみてください。
(by Mao Ikeda)
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佐藤初女さん講演会
「こころを結ぶ 命のおむすび」
日時:2011年12月10日(土) 12時30分会場
上映会と講演、おむすび実演 13時〜16時
場所:学習院大学やわらぎホール
主催:学習院大学フードコンシャス実行委員会
http://homepage2.nifty.com/chiisanamori/oshirase.htm
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