日々生き編集会議

絵本



 

 

Sueyoshi(以下、S 長女2歳) 久しぶりの編集会議のお題は「絵本」! 今回は、みっちゃん(エンドウ)とIzumiちゃん(カジ)は欠席だね。では、始めましょうか。

まず、それぞれのお子さんのお気に入りの絵本があれば教えてほしいな。と思って、うちの子にも「好きな本どれ? 一冊持ってきて」とお願いしてみたんだけど、まだ選ぶことができないようだった。本棚の片っぱしから全部持ってこようと頑張っていたよ(苦笑)。

 

Ikeda(以下、I 長女2歳) 全部おもしろいんだよね、きっと。

 

Yasuda(以下、Y 長男6歳、次男3歳) 子どもって、好きなものの順番を決めていないんじゃないかなぁ。うちの下の子も、聞くたびに違う答えが返ってきたりするよ。

数字や優先順位の概念が分かる年齢になったら、自分の一番好きなものを伝えられるようになるようだね。

 

Nakano(以下、N 長女6歳) そうだね。うちの子はもう6歳だから答えられると思う。好き嫌いがはっきりしているからね(苦笑)。勝手に私が買ってきた絵本は読んでくれないよ。だから、最近は一緒に本屋さんに行って選ぶようにしているよ。親が知らない子どもの新しい一面を見るようで、子どもの本選びはなかなか面白い

 

一同 なるほど~!!

 

S 娘さんのお気に召さなかった絵本も気になるところだけど(笑)、要するに、親が読ませたい本と子どもが読みたい本の好みに違いが出てきている、ということなのかもね。

 

Y 好みと言えば、うちの上の子と下の子は好みが違うよ。お兄ちゃんはクルマが好きだったけど、弟はオバケが好きとか。とは言え、兄弟がいるとどうしても上の子を優先して買うことになってしまうから、お兄ちゃんの本を二人が一緒に読むことが多くなるのよね。なので、改めて弟のレベルに合わせた本も買ってあげるように気を付けなきゃと思ってる。だって、お兄ちゃんは最近『タンタンの冒険』とか読んじゃっているから。

 

S タンタン!?

 

Y 元々はベルギーの漫画でね、男の子が主人公の冒険モノなので面白いようなんだけど、なにしろ漫画だし長編だし、読み聞かせるのが結構大変!意外にオトナな内容もあったりして。社会的陰謀とかね(苦笑)。でも、お兄ちゃんに「今どの本が一番好き?」と聞いたら「タンタン!読んで!」って即答するから、かあちゃんは繰り返し読んであげているわけ。

 

I 繰り返し「読んで」と言われるなんて、親は喜ぶべきことなのよねー。がんばって~! で、その本はSatoeが買ったの?

 

Y ううん、保育園で自分で借りてきたの。しかも二週連続で。そして偶然にもクリスマスの時に親戚がプレゼントしてくれたのもタンタンだったの。内容も少し難しいし漢字も含まれているので、まだ自分一人では読むことができないんだけど、絵を見てケッケッケと笑ってんの。

 

S それはそれは確かにお気に入りだね。Maoちゃんの娘さんにはお気に入りの絵本ってある?

 

I 少し前までは出産祝いでいただいた松谷みよ子さんの「赤ちゃんの本」シリーズが好きだったなぁ。『あなたはだあれ』とか『のせてのせて 』とか。

 

S うちの子も! 松谷みよ子さんの絵本はよく読んでいたよ。特に『いないいないばあ 』と『いいおかお 』は赤ちゃんの頃から何度も何度も繰り返し繰り返し

 

I 赤ちゃんの本がまだ好きなんだなーと思っていたら、突然ブームが到来したかのように「読んで読んで~」とせがまれるようになったのが、この二冊! 『はじめてのおつかい』と『わたしはあかねこ』。

 

N あ~! 『はじめてのおつかい』は、うちの子も大好きだった!

 

I 『はじめての~』は、私自身が子どもの頃に読んでいた絵本でもあるの。絵がとっても可愛くて、しかも描写が細かい! 娘は、こんなに精細な絵を今までに見たことがなかったからか、とにかく絵に夢中なのよ。隅々まで絵を眺めていたら別の物語も見えてくるので、大人も十分楽しむことができる絵本だと思うわ。

『わたしは~』も、ストーリーよりも絵、特に「色」に興味を示している様子だな。『あかねこ〜』は猫が大好きな叔母、Izumiの母からの贈りもの。こっちも色使いがいいね。

あっ、絵本ではないのだけど、この図鑑『動物』も「読んで~」とよく言われる。

 

Y うちも持ってるよ! その図鑑。他にもCD-ROMが付いていて、たとえば60種類くらいのカエルの鳴き声を聴き比べながら嬉しそうに「かあちゃん見て!このカエル!すごい!!」とか歓喜の声と共に爬虫類シリーズ『両生類・はちゅう類』を持ってくるんだけど、カエルが大の苦手なのよね私…。

 

一同 あはは〜っ(爆笑)。

 

Y ま、図鑑が好きなのは良いことなのだけどね。本物を知るという意味で。他にも鳥や魚のシリーズもよく見ているよ。

 

S 子どもは動物が好きなんだろうね。うちは、まだ図鑑を持っていないのだけど、『なにのこどもかな』は動物の絵がリアルで、子どもながらに動物の赤ちゃんをかわいいと感じているのか、ここ最近のブームだよ。

 

I かわいいと言えば、エリック・カールさんの絵本はカラフルでかわいいよね。『はらぺこあおむし』とか。

 

Y&S うちも読んでた!

 

S あおむしが次々に食べていくものが娘にはとても美味しそうに見えるようで、絵を見ながらパクパクと食べるマネをしていたよ(笑)。最近は『ぐりとぐら』のカステラも魅力的なようで、いつも食べたそう~にしているよ。

たしか、みっちゃんの息子さんも『ぐりとぐら』が好きだと以前のブログに書いていたよね。

 

I お料理を作っているシーンも楽しそうなんだよね。

 

Y うちの場合、最後のシーンのクルマに釘付けだよ(笑)。お兄ちゃんは車が大好きだからね。特にたくさん読んだ絵本は『しょうぼうじどうしゃじぷた』。渡辺茂男さんと山本忠敬さんの絵本の車の絵が大好きでね、絵本がボロボロになるまで読んでいたよ。

でも、弟はクルマよりも今はオバケが好きなんだよね、なぜか。せなけいこさんの『おばけなんてないさ 』や『ばけものづかい』のオバケシリーズとか『めっきらもっきら どおんどん 』とか。『めっきら~』は一週間も読み続けていたよ。こわがりのくせにね。

 

S せなけいこさんの『ねないこだれだ』は寝かしつけのときにいいよね。

 

 

N 子どもって、なぜかオバケとか化け物とか好きだよね~。

 

Y そうなんだよね。あと、うちの兄弟が共通して好きなのは『三びきのやぎのがらがらどん』。

やぎシリーズとしては『ガラスめだまときんのつののヤギ』というベラルーシの民話や『ヤギとコオロギ』というイタリアの昔話もあるよ。その他にも『かばくん (こどものとも絵本)』とか『おさるのジョージ』とか、やっぱり動物モノは二人とも好きだね。

 

S うちの子もジョージには興味津々だよ。自分に似ていると思っているのかな(笑)。

 

Y そうそう! ジョージの真似をしたがるのよね。「かあちゃん、カメラ貸して! 珍しい動物を撮りたいからさ、ジョージみたいに!!」とか、「ジョージのようにココア飲みたい!」とか言っちゃって(苦笑)。

 

I あはは~。私も小さい頃、ジョージや『~がらがらどん』が好きだったなぁ。

 

S 動物モノ以外に何かあるかな?

 

Y 機能的な本もあるよね。例えば『ミッケ!』とか、ゲーム感覚で「遊ぶ」ことができる本。

 

 

N うんうん、子どもはハマるよね!

 

Y 『ミッケ』には色んなテーマがあってね、例えば小さなオモチャや車や石や木などを使ったジオラマ写真の世界の中から、あるものを見つけ出すの。ちなみに、うちのキッズには、ミニカーがひたすら並んだページや、ロボット、動物、恐竜の世界などが人気だよ。大人と一緒に探すのはもちろん、まだ字が読めない子もしばらく一人で絵本に集中してくれることもあるので、そこも魅力かな。

 

I へぇ~。面白そうだね!

 

N それがね、意外とオトナは見つけられなかったりするんだよね…。

 

N その他、うちの娘が言葉を覚え始めた頃は谷川俊太郎さんの「ことば」シリーズの『まり』や『ぽぱーぺ ぽぴぱっぷ』のような、ことばの音だけの本が好きでひたすら読んでいたよ。以前にBUZZで紹介した『もこもこもこ』もね。0~1歳くらいの赤ちゃんの頃はこういう音の響きが楽しいみたいで、読み聞かせていると自分でも声を出しながら、ご機嫌だったわ。

 

そして、もう少し大きくなると『どんなきぶん?』にハマっていたかな。野菜に目や口を付けて、いろんな表情の顔に見せている本なんだけど、それぞれの野菜の顔とセリフついていてなかなか面白い。

 

最近は『じごくのそうべえ』という落語の絵本がブームかな。

 

 

S 落語とはシブいな~! きっかけは何だったんでしょう?

 

N 最初は保育所で読んでもらったみたい。それが面白かったようで、あるとき本屋さんに行ったら急に「これ買って!」と言われて。私は「何それ?」って状態で娘に教えてもらったのよ。死後の世界のことが描かれていて、地獄に落ちた人が「助けてくれはれ~」と泣いていたりして、なかなか興味をそそられる内容でしょ(笑)

 

Y たしかに、うちの子も好きそう…。

 

I そう言えば昔話って昔は囲炉裏端で祖父母が孫に聞かせていた物語のことで、生きていく知恵が込められているから、4歳すぎ頃から読むとよく理解できると聞いたことがあるなー。『そうべえ』にも現世で生きる知恵が散りばめられているのね。

 

N そうね。その他には『わんぱくだん』のシリーズも好きだよ。こちらは冒険モノ。男の子2人と女の子1人の3人組が色々なところに冒険に出かけるという物語で、全部で20シリーズくらいあるの。それをね、図書館で一度に4冊も借りてくるほどのお気に入り。

 

S 図書館っていいよね! ただ、うちの場合「本を破ってしまったらどうしよう…」と思うので、まだ娘のために借りたことはないのだけどね。

 

N まだ小さいうちはそうだよね。うちも、図書館を利用するようになったのは最近だよ。それまでは一冊の絵本を繰り返し、繰り返し読んでいたので図書館に行く必要性が無かったんだけど、最近になって色々な本を読んでみたいと思うようになったようで。父さんと二人で図書館に行って、自分の好きな本を選んで借りてくるのが週末のお楽しみのようだよ。

 

Y うちのお兄ちゃんも!色んな本を読みたいお年頃なんだろうね。なので図書館も利用しているし、保育園からも借りてくる。それぞれ返却期限があるので忙しいよ(苦笑)。図書館と言えば、以前BUZZでも紹介した「高知こどもの図書館」は子どもも私も大好きな素敵な図書館だから、「違う本をイロイロ読もうねー」と定期的に行っているよ。とは言え、毎回同じ本を借りてくることもあって、それはそれで子どもの好みや成長が見られて楽しいよ。

 

I うちの近くにも子どもの本だけが別の部屋に置いてある図書館があってね、初めてそこに行ったとき、娘は大興奮だったよ。たくさんの本に囲まれるのが人生初!なわけだからね、そこらじゅうの絵本を掴んで「読もう~!読もう~!」と、すごく嬉しそうだったなぁ。その結果、最終的に選んだのが『おさるのジョージ』。今、返却期限を延長して読んでいるよ。

 

S 娘さんもジョージを気に入ったんだね。じゃあ、さらに続けて読みたいようなら買ってあげるつもり?

 

I うーん、どうだろ!? まだ本の数を多く持っていなくてもいいんじゃないのかなと思って。実は私、娘のために買った本というのはそんなに無いのよね。出産祝いなどで絵本をリクエストするようにしていたこともあって、いただきものの絵本があるし、自分自身が子どもの頃に読んでいた本もまだ手元に残っているので、十分数はあるのよ。それら一冊一冊を大事に、面白く読んでいきたいなと思ってる。

 

S そうね。自分が幼少期に読んでいたものを子どもに受け継ぐって素敵だね。うちも、夫が大好きだったという『プーさんとはちみつ』を、実家に帰ったときに義母が納屋から引っ張り出してきて読んでくれたんだけど、やはり娘も気に入ったようで、読んで読んでと毎日せがむよ。

 

Y いいよね、そういう「想い入れ」のある本って。うちも、クリスマスや誕生日などプレゼントの機会には絵本をリクエストするようにしているよ。贈り主の好きな本や想い入れのある本をいただくことによって、「本って大事なものなんだ」という気持ちが芽生えるといいなと思ってね。

 

S 贈り主それぞれの好みや個性が違うでしょうから、絵本のバリエーションが増えるのもいいね。

 

Y そうなの。それも嬉しいよね。こういう「本との出会い」のチャンスを大切にしたいな。

 

(ここで、会社から帰宅したマメさんがSkypeの画面に突如あらわる)

 

Mame(長女2歳) ぼくにも一言いわせて!そう、運命的に出会う本ってあるよね。うちの場合、『くまさんくまさんなにみてるの?』だな。たまたまパパ向けのマッサージ教室に娘とふたりで参加したときに先生が持っていた本で、とにかく色づかいが鮮やかでキレイな絵本だったので、「これは娘も喜ぶに違いない!」と思って本屋さんに行こうとしたら、偶然にも教室が終わるのを待っていた妻がまさにその本を買っていたという、まさに運命的な本なんだよね。この本が娘のために初めて買ってあげた本だったから、娘もかなり喜んで読んでいたなぁ。

 

Y 私にとって運命的な出会いをした本は、下の子のために買った『ジルベルトとかぜ』だな。私自身が小さいころに、『わたしとあそんで』という女の子が主人公の絵本が大好きで、ストーリーを全部覚えてしまうほどだったのね。去年のクリスマスに、それと同じ作者の絵本をオモチャ屋さんの絵本コーナーでたまたま見つけて、ちょっと読んでみたら、ちょうど下の子と同じ年齢くらいの男の子が主人公で、内容が『わたしと~』の男の子版のようなストーリーだったの。それはそれは嬉しくて、迷うことなくクリスマスプレゼントとして買ったのよ。そうやって子どもを通じて自分の小さいころの気持ちを思い出したり、また新たな気づきがあったりして。絵本っていいよね!

 

I 本当にね。たとえ絵本そのものがボロボロになったとしても、記憶の中では全く色あせることがないのが絵本。心を育てる絵本。素敵だよね。

 

S 奥深いよね、絵本って。まだまだ話は尽きないけれど、もう夜中の1時になっちゃったよぉ。

話し足りない絵本ネタがあれば、また次回も絵本トークを開催しましょうか!?

 

 

 

●その後、やはり話し足りないことが・・・

S みなさーん、オススメまたはお気に入りの本屋さんがあれば教えてくださ~い。本屋さんのラインナップって、実は大事だと思うのよね。

 

N こどもの本を買うのはやっぱり「クレヨンハウス」が多いかな。とにかく興味をそそる本がいっぱいだから。

 

S 東京のクレヨンハウスは、椅子に座って机に本を広げて、ゆっくりと読んで選ぶことができるのがいいよね。そして、定期的に本の配置が入れ替わっていて、その季節に応じた絵本が前面に陳列されている点もポイント高いと思うな。

 

I そうね。私も東京に住んでいた頃はよくクレヨンハウスで買っていたけれど、宮崎の我が家の近所には普通の本屋さんしかないの。でも車で1時間半~2時間の場所にある「木城えほんの郷」という場所には、絵本を読むスペース、ギャラリー、お店、カフェレストラン、宿泊施設があって、しかもセンスのよいラインナップなので時々利用しているよ。

 

Y 高知も普通の本屋さんが多いよ。でも、先日紹介した『ジルベルトとかぜ』を買った、ヨーロッパのオモチャを扱っている雑貨屋さんファミーユは、本の種類は少ないんだけど素敵な品揃えだと思うし、なによりも店員さんがとても親切なの!おじさんが遊び方を丁寧に教えてくれるの!

あと、まだ行ったことはないんだけど、えほんの店「コッコ・サン」が気になるので行ってみたいと思ってるよ。

 

S いいな、いいな!私まだ鹿児島では、そういう気の利いたお店や絵本専門店を発見できていないなぁ。

 

I 宮崎では、市内の平和台公園というところで年に何度か絵本の郷が出張してくる絵本フェスティバルがあるので、それも楽しみ。鹿児島にも同じようなサービスがあるかもしれないね。

 

S そうね。情報収集してみよっと!

それはそうと、先日、Maoちゃんも一緒に母子4組で南阿蘇へ旅行に行ったとき、たーくさんの本が置いてあるカフェで休憩することになって。そこに絵本もあってね、私たちがお茶してる間、一人のママが娘さんに絵本を読み聞かせてあげていたの。優しい声で、ゆーっくりと。なんだか心地よくて幸せなひとときだったなぁ。

 

I 読み聞かせの果たす役割として、「幸せな時間を分かち合う」ということもあるんだろうね。子どもも親もHAPPYになれる読み聞かせ、これからも毎日の習慣にしていきたいな!